続・広島と長崎を襲った悲劇より72年を迎え、率直に思うこと
先月末に宇城市立不知火図書館で借りてきた中沢啓治さんの「はだしのゲン 自伝」。1994年(平成6年)に被爆50年を翌年に控えて中沢さんが生い立ちを通じて体験してきたことやそれに対して思ってきたことが綴られている。「昭和天皇の戦争責任」を始めとして皇室や自衛隊に対して誤解をしていることなどはさすがに受け入れられなかったが、故郷・広島に対する思い(私が震災後に地元・熊本に抱いた思いと相通じるところがあった)やご家族に対する思い、核廃絶、さらには原発廃止を願う気持ちなどは受け入れられることが多かったので、その他中沢さんが描いたエッセイや「はだしのゲン」関連の本、小林よしのり先生の「戦争論」シリーズや「天皇論」シリーズと合わせて読んでみてはいかがかと思っている。
9日に行われた長崎市平和式典の際も政府が核兵器禁止条約に批准しなかったことに対して長崎市長のスピーチで批判があり、後に安倍総理と被爆者団体の皆さんとの面談があり、その席で政府が条約に批准しなかったことについて「総理、あなたはどこの国の総理なのですか?」という問いかけがあったがそういう批判や問いかけが来るのは無理もないことである。
政府が核兵器禁止条約に批准しなかったことと最近相次いでいる原発再稼働の容認は根が同じ所にあるのでは、とも思ったのである。放射性物質が人々を不幸にすることが明白である以上、この地上いかなる場所でも放射能の恐怖におびえることがないように安倍総理を始めとする政府関係者の皆さん、国会議員の皆さん、官公庁の皆さんには被爆国、原発事故が起きた国の行政・立法・官公庁の一員として核廃絶のためにも条約へ批准を、さらには原発廃止と自然再生エネルギーへの転換を目指す政策の実現をお願いしたいと思っている。
最後にタンゴ歌手・冴木杏奈さんが歌う「広島のためのタンゴ」。広島県内の風景をバックに核廃絶と平和を願う気持ちとともに焼け跡とガレキの中から広島県民の皆さんが立ち上がったことに敬意を表している。
冴木杏奈 Anna Saeki MV「広島のためのタンゴ Tango para Hiroshima」
by shintaromaeda
| 2017-08-17 19:57
| 写真
|
Trackback
|
Comments(0)
<< 終戦72年を迎え、改めて思うこ...
前田画楽堂本舗デザイン商品 1... >>